「軸」理論の新天地を切り開いた、高岡英夫メッセージ
書籍&講座で、新次元の「トップ・センター初級」が炸裂する(後編)
私が行ったトップ・センターを用いたビール注ぎで、必ず居合わせた全員が、その美味しさの変化に驚く
センター、中でもトップ・センターは、小は「ビール注ぎ」から始まり、大は「人生全体を貫く大根本装置」として役立つわけですから、これを書籍と実践講座の両方から正確な方法で学べる時代になったということは、本当に誰にとっても幸せな時代になったといえる、と思うんですね。
『体の軸・心の軸・生き方の軸』(ベースボール・マガジン社)
「軸」理論における「パラダイム・シフト」がついに始まる!
世の中、世界的にも温暖化やテロ問題など、重い問題が突きつけられていますし、我が国においても頼りない政治のもと、雇用問題、少子化問題、医療費の肥大化、年金の不安等々、頭を悩まし、心を痛める問題があまりにも多い時代ではありますが、一方、今も申しあげたようにセンターの中のセンター、つまりトップ・センターを理論と実践の統一状態の中で学べる時代になったという、現代社会が抱えている暗さや不安、困難に対して、十分カウンターバランスになりうる光明が存在するということでもあるんですね。
私のビール注ぎは、松井浩君が彼の著書『高岡英夫は語るすべてはゆるむこと』(総合法令出版/1999年刊)のはしがきで紹介してくれたことで、一気に世の中に知れ渡りました。センターの最下点の中心である地芯(地球の中心)からずっと立ち上がって、自分の身体を貫き、また同時にビールを注ぐときには、瓶の口から垂れるビールに沿っても立ち上がるわけです。そして、その天のどこまでも高く抜けていくセンターを身体意識の中で作りながらビールを注ぐことで、ビールは画期的に美味しくなるんですね。
これは決して個人の主観などではありません。というのは、およそどんな機会にそれを行っても、必ず居合わせた全ての人が、その美味しさの変化をプラスに評価する事実があるからなんです。これを科学的に正確にいえば「科学的客観性」といわずに「間主観性」というんですけどね(笑)。
しかし、料理をどんな機会に作っても、必ず試食した全員がうまいと感じることがあったとしたら、それはたいへんに凄まじい話であり、厚労省から医薬品として認可を受けた薬剤であっても、全員がどんな機会に飲んでも100%効くという薬というのは、決してないわけですから。そのような意味で、私が行ったトップ・センターを用いたビール注ぎのパフォーマンスは、十分に客観科学的な実証以上の評価を受けていると言ってもいい過ぎではないと考えています。
腰椎や頸椎を痛めたスポーツ選手やヨガの指導者も、ゆるんでトップ・センターを運用できるようになれば、二度と背骨を痛めることがなくなる
ここで大事な話は、トップ・センターを運用したことによるパフォーマンスの高度化、及びそのことによる結果の高度化というのは、ビール注ぎ一つに止まることではないということなんですね。
当然のことながら、ジュースを注いでも、牛乳を注いでも、さらには水を注いでも同じようにその結果は高度化するわけです。つまり、美味しくなり、そしてそれを飲んだ人はより元気になるわけです。さらにいえば、このことは飲み物を注ぐことだけに止まりません。
食べ物を手に持って盛りつけたり、人に渡したりする行為だけでも、トップ・センターを運用すれば、その結果は高度化していくわけです。料理は美味しくなり、それを食べた人は元気になるのです。
当然のことながら、食べ物と関わる時間とその関わり方が深い調理ということになれば、トップ・センターの効果は、単に注ぐとか、盛りつけるとか、持って渡すとかなどをはるかに越えた強大な結果を生むわけです。
じつはこのことは、食べ物に止まることでもありません。たとえば、疲れている人にちょっと背中を擦ってあげようかといって手を触れるだけでも、トップ・センターの威力を利用すれば、それは素晴しい結果になって返ってくるのです。
これまで私のところには、腰椎や頸椎を痛めたスポーツ選手、バレリーナ、ダンサーやヨガの指導者もたくさん通ってきました。その人たちの障害をトップ・センターの威力を運用しながら治してあげる作業(達人調整を応用した方法)とともに、私がその人たちにいつも厳しく教えることがあります。それは「もっと体を徹底的にゆるめなければダメだ、そうじゃないと本当のセンターは通らないんだよ。身体を幾何学的に見るような意識で、背骨に沿って真っすぐなラインが描けるように、背骨や体幹部、さらにはそれを支えている脚や腕をいくらきちっとコントロールしたって、本当のセンターは通らないんだよ。だから、十何年も、あるいは何十年も専門的にその種目をやってきたのにもかかわらず、身体の支持装置の中心のなかの中心である背骨を痛める結果になるんじゃないか」というような内容です。
トップ・センターを運用すれば、達人調整の効果もたいへん素晴しくなる
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私の治療と相まった正確な教えを受けたスポーツ選手や指導者たちは、その後、ほとんどの人がゆるめることを覚えて、二度と背骨を痛めることのない人生を送っています(ただし正確にいうと、私に会いたくなるのか、当初と比べるとずっとずっと軽く事実は障害といえないほどの軽微な痛め方にもかかわらず、私に会いにやって来る人が時おりいますが…)。
トップ・センターの効果は、小は「ビール注ぎ」から始まり、大は「人生全体を貫き、人生の意義、意味、価値を決定付けるもの」である
もちろん私は、他の人の体を治すことを趣味にしているわけではありません。やはり私の趣味といえば、何と言ってもレストランを、頼まれたり、あるいは頼まれたりしなくても、コンサルタントしてしまうことでしょうかね(笑)。
これは、繁忙を極める私の人生の中でも、一定のパーセントの時間を奪っている実益、かつ趣味です。やはり私はトップ・センターが発達しているために、どんなに評価の高いレストランに入っても、例えばミシュランの三ツ星を取ったレストランでも、あるいは著名なオーナーシェフが率いる類のトップ・レストランでも、うまいものはうまい、まずいものはまずい、と明確に感じてしまって、なおかつそのことを必ずスタッフや料理長を呼んで、明確に伝えてしまうんですね。
サミットの会場で有名になった洞爺湖のザ・ウィンザーホテルの三ツ星レストラン「ミシェル・ブラス・トーヤ・ジャポン」でも、やはりトップ・センターが効いた状態で味わってしまったんでしょう。蝦夷アワビを扱った自慢の料理を一口食べて、ホール・マネジャーを呼んで「申し訳ないけど、本当のことを言っていいですか。これはおいしくないですね」と。
また「蝦夷アワビはおっしゃる通りいいものなんだけど、調理法がまったく失敗ですね。すぐそばの海で取ったというだけあって、本当に“力”もあり、素晴しい蝦夷アワビの香りなのに、このハーブの使い方では、その香りを台無しにしてしまっているじゃないですか。私は良い食材を殺してしまうような、このような料理はたいへんもったいないと思うんですよ。もったいないというのはじつに見過してはならない問題ですから、このように言わしていただくのですが、まずかったでしょうか」とも。
トップ・センターがゆるゆるにゆるんだ身体の中を通貫して、屹立していると、ものの言い方、発声、そして表情、さらには全身の所作、雰囲気がとても柔らかく、温かいものになるんですね。それでいて、判断や発言の内容には、まったく1ミリのブレも起きませんから、言われた相手の方はまずもってほとんどの場合(今までの例では全員でしたが)、そのことを真摯に受け止めてくれるんですね。
そしてさらに一つその後起きる特徴があって、それはその相手から必ず好きになられてしまうことなんです(笑)。その中に、その後、親友のような間柄になってしまった例が幾人もあります。フレンチの若き天才シェフとしてその名を知る人ぞ知るある人物とは、「日本の親父、フランスの息子」という仲になったりとか…(笑)。
また一方で言えば、これはそのような三ツ星の評価を受けたり、全国的なあるいは世界的なトップレベルの評価を受けるようなレストランのマネジャーやシェフのような人たちは、より良い料理を出すべく少しでも上達したいと真摯に願っているからこそ、このような関係が生まれてくるのだと思います。
さらにいえば、私だけがトップ・センターが立っているのではなく、じつは相手の方々にも内容や規模は様々ながら、やはりトップ・センターが立っているがゆえの、センターとセンターの共鳴効果、つまりは人間対人間の深いところの共感ということなんでしょう。
要するに、トップ・センターというのは、まさに小は「ビール注ぎ」から、大は「生きとし生ける人の中での、あるいは人と人の関係の中での自分というもの、あるいは相手となる人々の、生きとし生けるまさに意義、意味、価値を決定付ける根本装置」、ということになるのです。
トップ・センターは私たちの生きる意義、意味、価値を決定付ける
「人生全体を貫く大根本装置」となり得る
<了>
- 「軸」理論の新天地を切り開いた、高岡英夫メッセージ
- 書籍&講座で、新次元の「トップ・センター初級」が炸裂する(前編)
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閉塞感の深まる時代を力強く生きる"知恵と術"を考える(高岡英夫・談)
2010年2月6日(土)13:30~18:00
さたでい身体シリーズ『トップ・センター 初級』
講座のお申込みは運動総研コールセンターへ
電話 03-3817-0390(電話受付:10時~18時 日曜・木曜定休)
ファクス 03-3817-7724
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