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「TOPパラダイム」と「Jパラダイム」とは何か?[第2回]
語り手 高岡英夫 / 聞き手 松井浩
松井 メッシやC・ロナウドといった世界のトップ選手と日本のサッカー選手では、体の使い方にどんな違いがあるのでしょうか。
高岡 世界のトップ選手は、その一つ一つのプレーを「(高重心+高スピード)×軸×ゆるみ」という体の使い方で行っています。それに対して、日本の選手は「(低重心+低スピード)×足腰×頑張る」という体の使い方をしています。
松井 おぉぉ! まるで正反対ですね。
高岡 私は、世界のトップ選手に共通する「(高重心+高スピード)×軸×ゆるみ」という体の使い方を「TOPパラダイム」、そして「(低重心+低スピード)×足腰×頑張る」を日本のサッカー界の根幹をなす体の使い方として「Jパラダイム」と呼んでいます。
松井 TOPパラダイムでは、もも裏の「ハムス=アクセル筋」がしっかり使われているのに対して、Jパラダイムではもも前の「大腿四頭筋=ブレーキ筋」に頼った動きをしているんですね。
高岡 世界のトップ選手は、大腰筋ともも裏の筋肉がしっかり使えるので軸が通り「高重心」で、動くたびにアクセル筋を使うので「高スピード」を実現できるんです。世界のトップ選手は一瞬のスピードが速いでしょ。しかも、その瞬間に全身の無駄な力を抜いてゆるむから身のこなしも柔らかく、かつキレが出るよね。それに軸が通って高重心で脚を素早く振るのでパスやシュートに威力が出るし、軸が通ってゆるむことで状況に合わせて体全体を絶妙にコントロールできるので、パスやシュートの精度も高くなるんです。パスが来たら全身をゆるめて衝撃を吸収するのでトラップも抜群にうまい。
松井 Jパラダイムはまさにその逆ですね。
高岡 そこが、本当にキツイんだよね。でも、それが現実。日本の選手でも香川真司や岡崎慎司のように海外で活躍する選手たちは、Jリーグの選手に比べたらアクセル筋が使えているんだけど、世界のトップ選手と比べるとまだ足りないんですね。たとえば香川は、もも裏の筋肉でも本当に大切な半腱様筋がしっかり使えず、大腿周りのいろんな筋肉を不必要に使う癖がついているのね。それに股関節周りが固まりやすく、体全体にも余計な力が入りやすい。特に疲れていたり、プレッシャーのかかる場面では「Jパラダイム」の体の使い方になりやすいので、シュートを撃てばいい場面でも、ついつい横パスを出したりもするんですよ。あれほどの才能がもったいないよね!
松井 サポーターが「自分で撃てよ?」と天を仰ぐシーンですね。では、次回は、なぜ日本のサッカー選手たちが「Jパラダイム」に陥ってしまうのか、その理由をお聞きしたいと思います。
TOPパラダイムを実現するゆるトレ②腰モゾ
効能:腰回りの筋肉をほぐしてボディバランスをよくする。腰の疲労解消、腰痛の緩和と予防に抜群の効果がある。世界トップを狙う選手は、仙骨・腸骨・腰椎の1番~5番の各骨格構造とその周りの筋肉を区別しながらときほぐせるようになる必要がある。中でも特に仙骨が重要!!
あおむけに寝た状態で全身の力を抜き、両手、両足を軽く開いて、両ひざを立てる。「モゾモゾ」と言いながら、腰を床に軽くこすりつけるようにして左右にずらし動かしながら、骨格構造を意識しつつ、骨と筋肉をときほぐし、自由自在にやわらかく動かせるようにしていく。
※腰を内側からゆっくりほぐすようにするのがコツ。この腰モゾは、立位で壁や柱にもたれたり、2人の背腰でもたれ合ってもできる。
本を見て行えばさらに効果的!!
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