2012年夏の高岡英夫スペシャル談話 Part4
ビバ、ゆる筋トレ!!! (高岡英夫談)
三度の飯よりゆる筋トレが楽しい
最近、私は楽しくて、身も心もルンルン、ユルユル、ガッツリ、シッカリ、颯爽、としているんですね。それはなぜかというと、ゆる筋トレ自体が楽しくてしょうがないと同時に、ゆる筋トレをやるとその前後が、楽しくてしかたがなくなってしまうからなんです。何かすごい楽しい趣味があると、楽しくてしょうがないじゃないですか。その趣味がこれから控えていると思うととても楽しみですし、やった後も余韻で楽しいですよね。そのような楽しさパワーがゆる筋トレにはあるのです。
それともう一つ、科学的な背景をお話しすると、ゆる筋トレをやるとゆるんだ身体にしなやかなセンターを立ち上げる大脳基底核と小脳の働きが高まり、上丹田、中丹田、下丹田が最適のバランスで活性化し、さらに前方力を高める流舟までもが加わるので、すごく力強く楽しくなる、つまりユルユル、ガッツリ、颯爽、シッカリする、という効果があるのです。そうなると精神面だけでなく身体的にも、コンガリと楽しく、シッカリと自分が確立してくるものですから、三度の飯よりゆる筋トレが楽しい、ということになってくるんですね。
私は住んでいるマンションの別フロアに研究室を置いているものですから、昼食時間にはそこにいることが多いのです。朝食に、私は自分の特性に合うように科学的に考えたメニューを採用しているので、炭水化物はほとんど摂らないのです。したがって、昼頃は低血糖気味になっていて、当然、ある程度は炭水化物を摂ったほうがいい状態に生理学的にはなっているはずなのですが、仕事に集中していると昼食を食べる時間がもったいないんですね。
では、そのまま仕事をし続けるのかというと、そのままで仕事は充分に楽しいのですけれども、しかし、あの身も心もルンルン、ガッツリくるといったイイ感じが足りないのです。そこで昼食を抜く代わりに、ゆる筋トレをやります。朝食は脱炭水化物ですから、非常にそのような意味で言ったら空きっ腹なんですが、それでも昼食を抜いて、代わりにゆる筋トレをやりたくなってしまうぐらい、ゆる筋トレは楽しくて素晴らしい効果があるのです。
やる気と集中力が足りない時は、即ゆる筋トレを
皆さんも日々生活していてやる気や集中力が高まったり、低くなったり、じつに様々だろうと思うのですが、やる気や集中力が低くなっても、何もやる必要がないときには、どうぞ低いままゆっくり休養の効果を深めるために、ゆる体操をなさってください。これが一番大切な、鉄則です。
しかしながら、やらなきゃいけない大事なことがあって、病気というわけではないのに、やる気や集中力が不足してしまっているという時もありますよね。こうした時には、ぜひゆる筋トレをお勧めしたいのです。ゆる筋トレがそのような状態に大変に有効であるということが、何人もの人たちが実証実験に参加してくださったおかげで分かってきました。さらに筋トレとはほとんど関係ないと思われている知的活動にも、ゆる筋トレはバッチリ効果があることまで分かってきました。
こうした辺りのことについて、私は昔から次のように考えてきました。まず、筋肉ってずいぶんたくさんあるよなあ、と。人間の脳が進化して、人間の身体構造がそれと同時にずいぶんといろいろと変化して、現代の人類ができあがったわけですよね。数十万年前から十万年前くらいの間に、現代人類ができ上がってきたのだろうと考えられているのですが、その過程でじつに十分な質量の筋肉が全身に残されたのです。つまり、約500種類の筋肉が人間の体に使われるべきものとして存在するわけですが、これはなぜなのだろうと考えました。これはおそらく、脳の活動を最大化するためにあるのではないかと、若い頃の私は考えました。それで筋トレと言われるもの、あるいは東洋的な、日本的な筋肉の鍛錬法や、筋肉の鍛錬法を越えた様々な筋活動というものを、私はやってきたのです。
ですから、バーベルを上げるようなことも今から45年くらい前から本気になってやってきました。いわゆる凄まじい筋トレ家だったのです。そんな過程も踏まえながら、ようやく人間の全脳的な脳活動を最大化していくための筋力トレーニングであるゆる筋トレや、各種の専門的方法の開発に成功しました。
現在、私は運動科学の研究業務をベースに、最近で言えばゆる体操を世界普及するリーダーとして、様々なミッション、ビジョンを考え、プランを練り、著作活動の準備や実際にいろんな執筆を行ったり、ネット用の映像制作の準備、人やチームの指導をしたりという具合に、知的な活動を中心に生活しています。この知的な活動を60歳を過ぎて今まで以上に、何倍もやっていく必要があるのですが、そのことを悠々と可能にしているのは、ゆる筋トレの開発に成功し、まさに自分自身がそれを利用しているからなのです。
フワフワして頼りない頭の配線がガッツリ通った
歳を取ってくると、頭が体と繋がってないような感じとか、頭がフワフワ、フカフカするみたいな感じとか、頭が何か沈んで、色で例えると灰色か黒みたいになってくる感じとか、いろんな頼りない感覚に襲われるのだそうです。
これは私の知人の父親の話なのですが、やはりそのように頭がフカフカ、フワフワしてしょうがないと訴えるようになってきました。でもその人は外に出るのが好きな方で一生懸命外を歩いていたのですが、原因が分からず転倒して頭を打ってしまったのです。救急車で病院に担ぎ込まれ、結局その転倒自体からは脳挫傷を起こしたとか、脳出血を起こしたとかのひどいことにはならなかったのですが、退院後も頭がフワフワしてしょうがないということだったのです。脳を見れば、当然のことながら若い時に比べると萎縮してきたりとか、細かく見れば脳梗塞が見られたりするのですが、そんなに決定的な問題は特に何もないというような状況だったそうなのです。そして、私に「どうにかならないでしょうか」とご相談されてきたので、ゆる筋トレを勧めたのです。
その方は、その前にゆる体操をある程度は実践されていました。寝ゆるを中心に、立ちゆるの肩ユッタリ回し体操や、簡単なものを結構好きでやっていらっしゃったのです。そのおかげで体調は極めて良いという話もあったので、それならゆる筋トレをやってください、ということでゆる筋トレを処方したわけです。
ゆる筋トレでいうとI、II、IIIの講座内で私が紹介しているものの中からいくつかをピックアップして教えました。その結果、ゆる筋トレに上手にハマってくださったんですね。
一番最初は、知人である彼に一緒に参加してもらいながら、私が直接行って教えて差し上げました。その彼も体を動かすことが好きなので、一緒にやってもらいながら、しっかりとサポート法を学んでもらいました。ゆる筋トレというのはサポートがつくと大変に上手くいくのです。それはすでに講座に参加している方ならご存知だと思うのですが、じつにサポートのテクニックというのがいかにも役立って面白く、それがまた人間関係を作るのにとってもよいのです。そのような意味で親子の人間関係が良くなることも期待して、なおさら勧めたのです。
その結果、私が最初に教えた日にハッキリと目つきが変わったんですね。普段の顔は穏やかな表情でいいのですが、やはり目がトロー、フワフワとしているんですよ。ところが、ゆる筋トレをした後には、目がクッと鋭くなって、いわゆる眼光っていうのを感じるようになったのです。「よーし効いたな」と思いました。
その後、ずっと続けていったら、1ヶ月もしないうちに全く変わってしまいました。ご本人、つまり知人のお父さん自身と私は電話で話をしたのですが、「もう頭の配線がガッツリ整いました」とこうおっしゃったんですね。それで体はどうなんですかと尋ねると、「体は以前よりもゆるゆるですよ。おかげさまで体は柔らかくて良い感じで、しかも頭の配線がガッツリ通ったことで、久しぶりに頭と体が繋がった感じがします。ですから歩いていても、頼りない感じがなくなりました」といういうようなことをおっしゃってくれました。ゆる筋トレにハマるというのは、こういうことなのです。ちなみに脳の配線がシッカリし、精神的にも身体的にも行動力が強化されるというのは、若い人でも全く同じ効果が期待できます。
ゆる体操とゆる筋トレの関係は
ゆる体操とゆる筋トレの関係でいうと、どちらも人にとって必要不可欠なものだ、というのが、開発者として、実践家として、そして多くの人々を指導してきた指導経験者としての、私の結論です。ゆる体操は人が生きていく上での基本、真のベースラインを支える最善の体操です。しかし人がさらに良くなっていくには、ゆる体操だけでは足りない。ゆる筋トレと両方やっていくことで、さらにさらに良くなっていくのです。ただし、ゆる筋トレをやる機会がまだ得られない方々にとって、ゆる体操にハマることは間違いもなく、その方の様々な深い健康と多方面の能力を伸ばす重要な効果をもたらしてくれます。ですから、何のためらいもなく続けていただきたい。このことは、私が保証します。
ただし、これだけはお伝えしておきたいのですが、人間の持っている脳や身体の複雑さ、多様な可能性というものはたいへん大きいのです。それが小さいものだったら、一つの手法でもう十分ということになるのですが、人間はとてつもなく多様な脳?身体を持っているのです。例えば、自転車と自動車を例にとって考えてみたらどうでしょうか。自転車を修理したり、オーバーホールを行いますよね。しかしその方法は自動車に比べて、圧倒的に単純ではないですか。それはつまり自転車の構造が単純だからです。人の脳?身体は機械に例えたら、非常に複雑なマシンなんです。ですから、調子を良くするために様々な手法が必要になってくるのです。しかし、どれも本当に洗練された優れた方法でなければダメです。つまり脳と身体、そして身体意識あるいは脳疲労、細胞意識など、そういったところにまで人間の全体像というものを研究、解明している研究者、開発者が人間の総体を高めるため、という観点から創っていった方法を活用していくことが、どうしても必要なのです。
ですから、厳しい言い方になってしまいますが、いわゆる科学というのは一つの方向に進み過ぎると、細分化されてしまって、科学者自身が自分の本当に狭い狭い得意分野からしか物事が見えなくなってきてしまうのです。そこに、その狭い視野から開発された偏狭な方法が生まれてくるのです。今日までに世に登場した、筋トレやストレッチやダイエット法の多くが、そうしたものです。
そのような意味でゆる体操をおやりの方には、世界で初めて開発された人間総体を高める筋トレ法である“ゆる筋トレ”というものに、少しずつ興味関心を広めていって欲しいと思います。
2012年8月 5日(日)13:30~17:00 大阪開催「“2012年版New”ゆる筋トレⅠ ベースofベース」
2012年8月10日(金) 9:00~12:30 東京開催「“2012年版New”ゆる筋トレⅠ ベースofベース」
2012年8月13日(月)13:30~17:00 東京開催「“2012年版New”ゆる筋トレⅡ ベースof上半身」
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