2重の掛け算になる快適感を味わいつつ、脳機能を追いつめ、高めていく
「2010年版 New快適肩甲骨開発法初級」 (高岡英夫・談)
なぜ“快適”という言葉が付いているのか?
この「2010年版 New快適肩甲骨開発法初級」という講座タイトルに、なぜ“快適”という言葉が付いているのか、というお話からしたいと思います。
じつは「肩甲骨」というのは、皆さんも自覚があると思うのですが、きわめて「自覚の乏しい骨」なんですね。いきなり「自覚があると思うのですが、自覚が乏しい」と私が言ったことで、皆さん苦笑いをされているかもしれませんが(笑)、事実はそういうことだと思うのです。そして自覚の乏しい骨をトレーニングするということになりますと、通常は必ず次の2つの方法になります。
一つは、あまり辛くない方法。それはどういうことかというと、自覚が乏しいわけですから、トレーニングを適当にやってしまおうと、本人もできたのか、できていないのかよくわからない状況でトレーニングを行うということです。どういう状態だとできていて、またどういう状態だとできていないかということが、きちっと明確にわからないということです。そうすると必然的にトレーニングはあまり辛くないということになります。
しかしながら結果は、いま言ったようにできたのか、できていないのかよくわからないわけですから、客観的に見ればその人の動かしやすい方向と範囲で動かしているに過ぎないという状態に陥ります。その人の能力の限界を越えることにトレーニングの意味があると私は考えているので、その考え方からすればこのタイプのトレーニングにはほとんど意味がありません。こういうトレーニングは結局積み上げが効きませんから、長続きもしません。当然の帰結として、日々のまにまに漂い、消え入ってしまうということになります。
キツさというのは限界を越えようと脳が苦しむところから生じてくる
もう1つは、苦しい方法。つまり何が正しく、何が間違っているのか、どこまでできていて、どこができていないのかということを論理的にキッチリと理解しながらトレーニングをしていく方法です。
肩甲骨はそもそも意識の分布や集中度が低い、きわめて自覚が乏しい骨なわけですから、これは脳機能からいっても意識を集中しながらトレーニングしていくと、脳は非常にキツイ状態に追いつめられます。その種のトレーニングは非常にキツくなりますが、そのキツさというのは脳が苦しむところからやってくるものなのです。
その方法はキツイということを除けば、決して悪いものではありません。なぜなら、自分の限界を越えようということは結局、脳機能の限界を越えようということですから、そこから生まれるキツさというのはトレーニングの過程としてはむしろ必然であって、それは正しい方法をやっていることの証明だともいえるわけです。
今でも開催しているのですが、旧「肩甲骨開発法初級」はどちらかというと後者のキツイタイプのトレーニング内容で構成されています。論理的に非常にキチッと捉えて、そのままストレートに学んでいくことで、非常に正しいトレーニング法に満ち満ちているものの、同時にキツさが漂うのです。しかし、いま言ったように筋肉、筋繊維をブツブツ切るようなキツさだとか、関節を将来にわたって禍根を残すように痛めるキツさではありませんし、このキツさは脳を鍛えて、使えない脳を使えるようにしていくという意味でたいへん良いキツさですから、私は遠慮なくこの講座はこのままの形で良いと思っています。
使えない脳機能が使えるようになることで深い快適感が生まれる
つまり、まずはこの背景を知っていただくことが、この講座タイトルの“快適”という言葉をつけた本当の意味をご理解いただくための前提になるわけです。この「快適肩甲骨開発法初級」では、それらの反省に立って、論理的にきわめて正しいやり方、論理的に肩甲骨やその関連部分の操作の仕方を理解しながら、なおかつキツくない方法で行うということに挑戦したのです。これはたいへんな挑戦であって、常識的に考えれば、使えない脳機能を使える状態にするということには、どうしてもキツさが伴うはずなのです。ところがこの講座では、そのキツさを取り除くことに挑戦したのです。
このことから、キツくないという意味で快適という言葉を使っていることは、皆さんすぐに想像つくかと思いますが、それは消去法としての快適さですよね。じつは皆さんに本当に知っていただきたい、また知っていただくと「おっ、そうか、じゃ自分もぜひやりたい」とお思いになるのだと思うのですが、それは使えない脳機能が使えるようになった結果、身体の動かない各部分が動くようになり、たいへん深い快適感が生まれてくるという、もう一つの快適感のことです。
このことは、身体と脳機能の関係性の中で、たいへん重要な事実を示唆しています。つまり体験したことのない快適感が芽生え、発生するということなのです。これは消去法ではない、まさにプラスの方向での快適感です。この講座ではキツさが取れると同時に、今までに体験したことのない新しくて深い快適感が加わり、快適感の掛け算が生まれてくるのです。
ですからこの講座では、講座内容が進むごとに皆さんニコニコして明るくなって、素晴しい快適感に浸って、気持ちいい状態になっていきます。じつはそれで初めて、脳機能をどんどん追いつめて、改善していくことが可能になってくるのです。そのことに挑戦したのが、この「快適肩甲骨開発法初級」という講座なのです。
このように講座タイトルで見ると、ほとんど同じか、似たような講座、とくにこの講座の場合は「快適」が付いているか付いていないかだけの違いなのですが、このような講座をつくるときには、必ず深い、広い科学的背景に則って別の講座として組み立て、発表し、皆さんに学んでいただくべきである、とハッキリ言えるものに限っています。高岡英夫は様々な知識を持っているから、ああでもない、こうでもないと趣味のようにたくさんの講座をつくっているのでは決してない、ということをぜひご理解ください。
体位(身体的ポジション)と人格(心の状態)は密接に対応している
この講座でトレーニング法を学ぶことによって、自分自身の基本的な姿勢、どういう体位で立ち、座っているか、さらに人間の身体的なポジションやあり方がどうなっているかということが、たいへん良くわかってきます。もちろん、このわかり方は改善することでわかってくるものですから、「あっ、欠点がわかった。どうやって改善しよう」というような悠長な話ではありません。まさにどんどん改善しながらわかっていくという性質のものであり、そこが肝心なところです。さらに、そこに素晴しい快適感が伴ってきます。自分の身体の体位が良くなるという客観的な意味での快適感のみならず、先ほど言った脳機能が改善されることによる主観的な快適感がそこに伴ってくるのです。
さらに重要なことは、この身体的なポジション=体位と、その人の人格=心の状態というのは、じつに密接に対応しているということです。これは私の運動科学の大きな研究成果であることは、皆さんすでにご存知だと思いますが、この研究成果をこの講座でも十分活かしています。自分はもともと明るい人間だと思っている人が、客観的には思うようには明るくなれていないということが多々あるのですが、こうした事態までも、ものの見事に直して差し上げています。
過去に何度もこの講座を開催していますが、その中で皆さんにそのことをご体験いただいているのが、講座の中盤で行われるとても素晴しい情景として見られるのです。前回も若い男性のサラリーマンの方が、自分の体位、身体的ポジションが変わってしまって「あ~っ!」と驚きの声と同時に、「だよねー」と深い納得の声を上げていました。「だよね」というと、まるで野球のイチローみたいですけどネ(笑)。
快適感を味わいつつ、脳機能を追いつめ、高めていく
その身体的ポジションと心の状態の変化、これら2つの変化を自己体験しつつ同時に目の当たりに見てしまう、つまり内外双方向で体験してしまうという快適な驚きこそが、この講座の真骨頂です。そしてまわりの人たちも一緒に参加しながら、手技を施して手伝ったり、眺めたり、話をしたりすることで、人間存在の面白さ、可能性の豊かさに出会われるのです。このじつに深い一体感、共感できる場が、皆さんにとって楽しい意義のある場になるのです。
それからアラフォー女性のご参加者で、もともとしっとりとされていて、前向きに仕事をされ、じつにいい雰囲気をお持ちの方がいらっしゃったのですが、でもこの講座でトレーニングをしたら、それが本来の自分ではなかった、本当はもっとはるかに明るくて、パワフルで、しかもずっとしっとりできたんだ、ということに気づかれたのですね。通常はパワフルになると逆にしっとり感はなくなってくるはずなんですけど、このトレーニングは肩甲骨を中心に本当に体の正しいポジションを見つけることのできる講座ですから、パワフルになって、明るくなって、さらにしっとりとなってしまうのです。
これらの事例から、この「快適肩甲骨開発法」という講座が、人間の真理に迫り得る講座になっているということをご理解いただけるかと思います。2重の掛け算になる快適感を味わいつつ、脳機能を追いつめ、高めていくという、じつに皆さん一人一人にとってもチャレンジングになるこの講座にぜひお出でかけいただき、楽しんでいただければ嬉しく思います。
(了)
2010年8月9日(月)9:30~14:00 大阪開催「2010年版 New快適肩甲骨開発法初級」
講座のお申込みは運動総研コールセンターへ
電話 03-3817-0390(電話受付:10時~18時 日曜・木曜定休)
ファクス 03-3817-7724
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